7月7日(土)東京藝術大学北千住キャンパスにて、AES日本学生支部定例会「FINAL FANTASY XIII-2のサウンドデザイン 〜 ゲームクリエイターの観点からの音響及び作曲〜」を開催しました。

当日は100人もの方にご来場頂き、大盛況のうちに終了致しました。ご来場、誠にありがとうございました!

「FINAL FANTASY XIII-2のサウンドデザイン 〜 ゲームクリエイターの観点からの音響及び作曲〜」

「FINAL FANTASY XIII-2のサウンドデザイン 〜 ゲームクリエイターの観点からの音響及び作曲〜」

今回は株式会社スクウェア・エニックスからサウンドディレクター、コンポーザー、また株式会社アートスピリッツからサウンドデザイナーとして活躍されている4名をお呼びし、FINAL FANTASY XIII-2の制作を通して、スクウェア・エニックスのゲームにおけるサウンドデザインの考え方や創作方法についてご講演頂きました。

支部長齋藤、副支部長今村による挨拶

支部長齋藤、副支部長今村による挨拶

どの講演も非常に深い内容で、参加者の皆様からも多くの質問がありました。講演は1人40分程で順番に行われる予定でしたが、当初予定していた時間では全く収まらず、1時間終わりを延ばしての講演となりました。

矢島友宏様

まず始めは、株式会社スクウェア・エニックスでサウンドディレクション、サウンドシステム設計、効果音作成等を行われている矢島友宏様による講演です。(代表作はゼノギアス、ベイグラントストーリー、聖剣伝説4、FINAL FANTASY XI~XIII-2。)

「ゲームに使われる音の種類」、「ゲームと映画の違い」、「新しいサウンド発音システムMASTS」について、実際に開発やシミュレーションの画面を見せて頂きながらのお話でした。

サウンド以外に関する内容も多く、特に物理学、人間工学に基づくシステムであるMASTSの話は非常にディープで、新しいチャレンジをする為に「どれだけサウンド以外にも興味を持てるか」という話がとても印象的でした。

「既存の道具をただ使うだけではなく、それらの新しい使い方を考えよう」という言葉。使いやすいプラグインや優秀なアプリケーションなどが身の回りに溢れていて、それらを湯水のごとく使っている私にはドキッとする言葉でした・・・。自分で考えて使っていかなければ!と、強く思いました。

 水田直志様

次は、株式会社スクウェア・エニックスでコンポーザーとして活躍されている水田直志様(主な担当作品は、FINAL FANTASY XI/FINAL FANTASY XIII-2/パラサイト・イヴ2/光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-/ブラッド オブ バハムート/ファイナルファンタジーレジェンズ 光と闇の戦士)による、「ユールのテーマ曲」ができあがるまでのプロセスについての講演です。

どのように曲の発注が来るのかから始まり、デモの録音や音源編集まで、実際に音を鳴らしながらのお話でした。特に、「人の心に響く歌」を目指して制作されたデモの話は印象深く、女性の声をサンプリングして作られたデモがブレスのサンプリングやダイナミクスの調整等、様々な工夫でとても自然に聞こえてくる過程は、感動的でもありました。

「常に自分のベストでデモをあげる。しかし他人の意見には真摯に耳をかたむける」という水田様の仕事へのアツい姿勢には心を打たれました。

鈴木光人様

水田様と同じく株式会社スクウェア・エニックスでコンポーザーとして活躍されている、鈴木光人様(ソロ作品『IN MY OWN BACKYARD』(2007)、『NEUROVISION』(2009)、CEDEC、GDCに登壇し即興ライブ。)からは、音楽を制作する過程についてです。なんと全くゼロの状態から、その場でリアルタイムで作曲しながらのお話でした!激レアでした。

鈴木様が普段から使われている機材やシステムについての話や作曲技法など、プロの制作を間近で見ることができました。

最後には鈴木様、水田様、矢島様によるリアルタイムコンポーズも展開され、興奮度MAXの講演でした・・・。

染谷和孝様

最後は、サウンドデザイナー、ミキシングエンジニアとして多くのゲーム・映画作品に参加、活動されている染谷和孝様(2011年の主な作品は「FINAL FANTASY XIII-2」、「怪盗リズムR」、「カイジ2」、「ホタルノヒカリ」など。)による、FINAL FANTASY XIII-2のムービーシーンにおける音響制作の過程についての講演です。

レコーディング、エディティング、プリミックス、ファイナルミックスの中でも、今回はプリミックスとファイナルミックスのそれぞれの目的、注意すべき点ついて、またサラウンドミックスを成功させる方法等サラウンドに関する内容についてお話頂きました。

「演出意図を把握し、明確なサウンドプランを練る。」来場された学生の皆様だけでなく、私もサウンドデザインを学ぶ学生のうちの1人です。本当に為になるお話ばかりでした。もっとお話を聞きたかったです・・・。

更に今回はFFXⅢ-2のオープニングをサラウンドで、しかも効果音のみでの視聴も行いました!視聴後は参加者の皆様から自然と拍手が出ておりました。

  また、定例会終了後には、懇親会を開催しました。短い時間ではありましたが、来場された学生の皆様が講演者の方々と直接お話頂ける交流の場となり、大盛況の会となりました。

 

この度、100名規模の定例会を開催できましたのは、ひとえにご講演頂いた皆様と、優秀なスタッフ、また様々な外部の協力者(場所を貸して頂いた東京芸術大学様)のおかげです。この場を借りてお礼申し上げると共に、今後もAES日本学生支部一同、様々なイベントを行なっていきたいと思っております。

誠にありがとうございました!

副支部長 今村秀隆

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